The Sixth Sense - シックス・センス / ホラーかヒューマンドラマか 恐怖と感動が交錯する傑作映画

今日は音楽ではなく、映画を1つご紹介したいのですが。

もう公開されてから随分経ちますので、今更ネタバレも何もない感じですからね(笑)

ただ、この映画を見た事がない人はあまり読み進めない事をお勧めします。

実は私、宇宙人だとか幽霊だとか超能力だとか、都市伝説やオカルトが大好き!!

しかし、お化け屋敷やホラー映画の類は大嫌いなんです。

矛盾している様に聞こえるでしょうけど、怖いからなんて幼稚な感覚ではなくむしろ逆。

子供騙しな演出や過剰な効果音、怖がらせようとするお決まりのパターンにシラケるからだ。

しかし、シンプルなホラーだったり、リアル寄りなストーリーや演出の作品なら好んで見る物も多い。

Xファイルハンニバルなどの人気作はもちろん、激突!シャイニングシャッターアイランドみたいな作品も結構好きである。

…で、本日紹介するのはこちら。

1999年公開のThe Sixth Sense(シックス・センス)です!

主演はダイ・ハードシリーズでお馴染みのブルース・ウィリス

ラッセル・クロウなどと同じタイプの名俳優ですよね。

強い男から気弱で情けないキャラ、知的な役や悪役まで何でもこなせる万能型の俳優です。

今作品では精神科医のマルコムを演じている。

第六感と言う言葉から想像出来る通り、見えちゃいけないあちらの世界の住人が見えちゃうって話になるわけですが、問題の幽霊が見える演出のシーンは他のホラー映画に比べると全然怖くないって意見も多い。

実際にご覧になれば分かる通り、幽霊が見えている事を視聴者に伝える演出の描写と言うだけで、幽霊で怖がらせる気など全く感じられない作品である。

それもそのはず、作品の主旨としては幽霊が見えて驚いたり怖がったりするのではなく、あくまでも"第六感の備わっていない一般人"の視点…つまり、見えないから最後まで真実は何もわからないと言う内容である。

見える人が、見えない人にいくら「そこにいる!」などと言っても伝わらないし、見えている事を証明するのは不可能に近く、見えない人が見える人の主張を嘘か本当か確かめる方法もない。

かと言って、見えないからと言って存在しない事を証明した事にはならないので、例え嘘や幻覚であっても信じるか信じないかと言った程度の話で終わってしまう。

この映画の主要人物は、幽霊が見えると主張する、幻覚・幻聴の症状に悩むコールと言う少年と、その治療にあたる精神科医マルコム。

少しずつ心を開いていき、幽霊に悩まされる少年を救うと言う感動のヒューマンドラマなのですが…

マルコムには幽霊など見えないし、精神疾患だと疑っているので"決定的な証拠"に気付く最後まで幽霊の存在を信じていませんでしたよね。

決定的な証拠とは、自分が既に死んでいると言う事実を知る衝撃のラストシーンです。

この事実に気付いた時の描写でマルコムは、コールは病気ではなく、事実しか述べていなかった事を知って恐怖に慄くと言った流れ。

コールには初めから幽霊がハッキリと見えていたわけです。

他の誰にも見えない、気付かれない存在であるはずの"自分"に話し掛けていたのですから。

少年を救ったつもりが、実は救われていたのは自分の方であった。

視聴者も、この退屈でつまらない映画のラストシーンを見た瞬間に、冒頭からラストシーン直前までの"各登場人物の行動や台詞"がフラッシュバックして、今まで見えなかった"幽霊が見えた瞬間"に本当の意味を知ってからまとめて味わう"凝縮された恐怖"と、この作品の面白さを理解するはずである。

これも是非二度見るべき作品ですよ。

何も知らない1回目は見えない一般人の視点で、2回目以降は第六感の備わった見える側の視点で、登場人物の行動や台詞から受ける印象の大きな変化を楽しめる作品になっています。

過去に見た事のある人は、是非改めてもう一度見直してみてください!

この作品が傑作として高く評価されている理由が良くわかるはずです。


タイトル:シックス・センス(原題:The Sixth Sense)


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