Love in Venice - André Rieu / もう一人の天才少女 アミラ・ウィルハーフン

今日はアンドレ・リュウのコンサートDVDを紹介。

アンドレ・リュウのCDは大体おまけのDVDが付いているので、それでも十分満足度は高いのだが、あくまでもCDのおまけに過ぎず、コンサートがフル収録されているわけではないし、画質もそこそと言った感じである。

毎度、カットなしの高画質版DVDが別で販売されているのだが、前述した通り、アンドレ・リュウのCDにはDVDが付属しているので、よりによって持っているCDのコンサートDVDをわざわざ買う理由がないわけである。

なのに、どう言うわけか"たまたま買った"のである。

10周年記念コンサートだからか?(10周年と言ってもデビューは1978年なので、何の10周年なのかは良く理解していない(笑)

いや、それを意識したわけでもないのだが…


こちらは、2014年にイタリアのヴェネツィアで開催されたコンサートが収録されたもの。

CDとDVDでは収録内容が異なるが、CDのおまけDVDとフルコンサートのDVDでは、当然ながらカットされていない分、演目が増える形となる。


こちらがCDの収録内容となる。


そして、こちらがDVDの収録内容だ。


アンドレ・リュウのコンサートはもはや評価する必要も無く、優れた演出、最高の演奏を聴く事が出来るのでハズレはない。

ただ、このDVDを見ていたら、途中で予想外の事態が起こる。


問題は、パッケージの裏に載っている、この幼い少女だ。
※CDに付属のボーナスDVDには登場しないので注意。

後に、デビューからわずか3年で、Lexus Classicsの看板歌手にまで上り詰め、ヨーロッパから南アフリカに掛けて絶大な支持率を誇る歌姫。

天の声と称される、オランダ出身のオペラ歌手Amira Willighagen(アミラ・ウィルハーフン)である。

"世界"に姿を現した、最初のコンサート映像が、このLove in Veniceに収録されているのである。

現在では、アメリカのジャッキー・エヴァンコと、ヨーロッパのアミラ・ウィルハーフンかで人気が二分しており、かつてのマリア・カラスとレナータ・テバルディの関係を思い起こさせる。

ファンが対立しており、共演が実現していないが、実は本人同士は互いに仲が良いと言う点もどこか似ている。

ちなみに、私はアミラの大ファンである(笑)


このコンサートの時点ではわずか9歳で、当然ながらまだ無名の歌手であるが、その実力は計り知れない。

コンサートの後半で紹介され、ステージへのこのこと出てくるアミラ。

アンドレ・リュウのコンサートに幼いアーティストが登場する事は珍しい事ではなく、お決まりのネタに近い演出である。

もちろんネタとは言っても将来的な可能性は秘めているし、世の中にはジャッキー・エヴァンコの様な例もあるので、意外と侮れない場合もあるのだが、ジャッキーは極めて特異であり、早い話"天才"と言う世界でも極限られた例でしかない。

当然、いつもの事なので、観客もそのつもりで温かい目で見守るのが定番となっており、DVDを見ている私自身もそれ程注目していなかったのだが、その考えはすぐに改められる事となる。

演目はプッチーニのオペラ「ジャンニ・スキッキ」より、O mio babbino caroと、ソプラノの定番曲だ。

伴奏が始まり、歌い出した瞬間に会場は静まり返る。

誰もが、その歌声に言葉を失った瞬間である。

ぶっちゃけると、歌詞は所々間違っているのだが、そんな事はまるで問題にならない。

皆、静かに聴き入り、感動のあまり涙を浮かべる観客、歌い終わった瞬間には"全員"が立ち上がってのスタンディングオベーションと、異例の事態となる。

寝転がって聴いていたはずの私も、気が付いたら正座して聴いていた(笑)

この時点で、この少女の実力が本物である事は比を見るより明らかだ。

驚きのあまりAmira Willighagenの名をすぐに調べたところ、2013年にオランダのゴット・タレントの視聴者投票で、過半数以上の票を集めてダントツで優勝した少女である事が判明する。

音楽の都と言えば、オーストリアのウィーンを想像する人が多いかと思うが、オランダもオーストリアと肩を並べる音楽大国であり、クラシックやオペラの評価も、オーストリアかオランダかと言われる程である。

オーディション番組での票の数や、観客の反応を見れば、それがただ単に"幼い子供"と贔屓しているわけではない事は明白である。

オランダが認め、世に送り出した正真正銘のオペラ歌手と言うわけだ。

そして何より、絶大な人気を誇るアンドレ・リュウのコンサートに招待されたのは、アミラにとっても知名度を上げるメリットがあったのではないかと思われる。

音楽業界でもすぐに目に留まり、後に多くの国に招待されて歌を披露したり、あのポール・ポッツやパトリツィオ・ブアンネとも共演するなど、この頃から既に世界的にも高い評価を受けている。

ただ…


…ダンスのクオリティは酷い(笑)

André Rieu & Amira - O Mio Babbino Caro
YouTube - André Rieu公式チャンネルより


アーティスト:André Rieu
タイトル:Love in Venice(CD+Bonus DVD)
※CDに付属のボーナスDVDにアミラは登場しないので注意

収録曲リスト(CD)
1.O Sloe Mio
2.Volare
3.Les Gondoles Á Venise
4.Bella Tarantella
5.Santa Lucia, ARV_14
6.Azzurro
7.Love in Venice
8.Mama
9.La Gondola
10.La Danza
11.Maria, Marí!
12.Tiritomba
13.Lagunenwalzer, ARV_14
14.That's Amore
15.Vieni Sul Mar, ARV_14
16.Serenata
17.Barcarole, ARV_14
18.Buona Notte Bambino

収録曲リスト(Bonus DVD)
1.Azzurro
2.Funiculi Funicula
3.Snowwaltz
4.Vieni Sul Mar, ARV_14
5.The White Horse Inn
6.Gold and Silver
7.Those Were The Days(Dorogoi Dlinnoyu)
8.I Belong to Me
9.The Beautiful Blue Danube
10.Radetzkymarch
11.Maastricht Anthem, ARV_09
12.Maastricht, City of Jolly Singers
13.Volare
14.Adieu, Little Captain of My Heart
15.Marina


アーティスト:André Rieu
タイトル:Love in Venice The 10th. Anniversary Concert(DVD)

収録曲リスト
1.Azzurro
2.Funiculi Funicula
3.Second Waltz
4.Granada
5.Non Ti Scordar Di Me
6.Nessun Dorma
7.Snowwaltz
8.Besame Mucho
9.Vieni Sul Mar, VRV_14
10.The White Horse Inn
11.O Mio Babbino Caro
12.Gold And Silver
13.Nitsch Jaka
14.Those Were The Days(Dorogoi Dlinnoyu)
15.Caro Nome
16.Intermezzo Sinfonico
17.Tiritomba
18.I Belong To Me
19.The Beautiful Blue Danube
20.Ode To Joy(All Men Shall Be Brothers)
21.Radetzkymarch
22.Strauss & Co.
23.Barcarole, ARV_14
24.Storie Di Tutti I Giorni(Dromen zijn bedrog)
25.Buona Sera
26.Buona Notte Bambino
27.Marina
28.Maastricht Anthem, ARV_09
29.Maastricht, City Of Jolly Singers
30.Volare
31.Adieu, Little Captain Of My Heart
32.Marina

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